交錯

ラッシュライフ (新潮文庫)

去年「魔王」を読んで、伊坂幸太郎にはまりつつある。
っていってもまだこれで読んだの3冊目だけども。
これは群像的に複数の人物の物語が語られていく形になってるんだけども、
終盤でその一人一人の物語が交錯する様が見事。
読んでたの夜中だったんだけど、つい「おぉ〜」とか感嘆の声一人であげちゃったよ。
あと、終わり方がいいと思う。
もうちょっと語りを進めるとハッピーエンドになるってところで終わるんだよね。
それが逆にいいんじゃないかと思った。
あえて幸福になる結末まで描き切るんじゃなくて、その一歩手前で止めて、あとは読み手に
ゆだねるというか。
最後の結末を読み手にまかせるって、創り手から考えると難しいと思うんだ。
自分の創った物語だからさ。
でも、あえてそこを読み手に渡す。それが余韻を生むんだろうなぁ。
とか、自分なりに考えてみたりしたり。