ゼロックススーパーカップ

浦和レッズ0-4ガンバ大阪
得点者：マグノ・アウベス3、二川
ガンバ大阪はゼロックススーパーカップ初優勝

予想外の大差がついた。結果だけでなく内容的にも。
ガンバの欠場者はU-22代表に召集された家長ぐらい。
一方の浦和は闘莉王、相馬、長谷部、永井が怪我、田中達也もコンディション不良で欠場。
しかし、ワシントン、ポンテは健在。小野や新加入の阿部も出場しており、戦力的には
大きな戦力減とまではいってなかったはず。
その分サブの選択肢が減ったという面はあったが、内容的にはそれ以前の問題。

とにかく浦和のコンディションが悪い。
ボールへの出足が一歩遅れる、玉際で勝てない、寄せれない。
対するガンバはしっかりとボールと相手にプレッシャーをかけれていたから、
当然浦和はボールをつなげずパスミスを連発。
攻撃に移ってもワシントン目掛けてボールを蹴り込むだけの単調な攻めに終始。
ガンバの4バックがシジクレイを中心にしっかりと弾き返す。
序盤から完全にガンバがゲームを支配する。
遠藤が右サイドから逆サイド裏へスルーパスを出すと二川が飛び出し絶妙なボールコントロールから
シュート。山岸が辛うじて弾いたボールをマグノ・アウベスが押し込みガンバが先制。
42分には二川がドリブルで中央突破、そのままミドルシュートを決め追加点。
ガンバが2点リードで折り返す。

後半強風の風上に立った浦和が攻勢を強めようとするが、コンディションの悪さは当然変わらず。
すぐにガンバが主導権を取り返し、浦和陣内で自在にパスを回し再びゲームを支配。
スルーパスに橋本が飛び出しシュート。山岸が必死の飛び出しで弾くが、
そこに詰めたのはマグノ・アウベス。
3-0としほぼゲームを決めると、途中出場のバレーがクロスを受け1対1に。
これを山岸が再び必死の飛び出しでなんとか弾くが、そのこぼれ球に詰めたのは
またしてもマグノ・アウベス。ハットトリックで浦和を完全に粉砕した。

正直ここまで差がつく結果は予想していなかった。
ガンバは非常に順調な仕上がりという印象。
浦和の攻撃に精彩がなかったという点は差し引かないといけないかもしれないが、
4バックも大きな破綻はなく安定。安田の台頭というのも大きなプラス材料になりそう。
まだまだ変にボールを持ちすぎる点など課題は多そうだけど、その直線的な速さと積極性は
家長と違った形の武器になりそう。
そして明神、橋本が中盤を安定させていることがなによりも大きい。
3バックの時よりもカバーリングの負担が小さく、より中盤での仕事に集中でき、安定感が増してる。
それによって二川、遠藤がより自由に攻撃を組み立てられるようになっている。
そしてマグノ・アウベスは健在。今日のように下がりすぎることなく、最前線で仕事ができれば
去年以上の得点を望めるんじゃないだろうか。
播戸も今日は決め切れなかったものの、決定機にはよく絡めていた。
バレーも短い時間の出場ながらも決定機に絡むなど存在感をみせた。
こう書いてみても好材料ばかりで、大きな不安点が見つからないぐらい。
去年の問題点、欠点を確実に認識し、克服しようと着実に進化している。
それほど一方的な試合内容だったし、ガンバが順調にいっていると言える。

では、浦和の方はというと。
まずはコンディションがあまりにも悪い。ACLもあるから開幕にピークを持ってこないように
仕上げているとしても、悪すぎる。この時期に怪我人が多いというのも問題だろう。
そしてそれ以上に重大な問題なのが、はっきり言って、去年の良くない部分を引きずっているということ。
特に攻撃はワシントン頼みに偏った攻撃の形しか見えないところ。
監督は代わったが、正直今日の内容には変化も進化も感じられなかった。
阿部もほとんどフィットしておらず、存在感は皆無に近いぐらい。
ワシントン一人の力で2年続けて勝てるほどJは甘くない。
もし、この内容が続くようならば、はっきり言って連覇は難しいだろう。ACLなら尚更。
コンディションを上げていくとともに、もう一度去年の反省点、足りないところを洗い出し、
現状と照らし合わせて克服していかないといけない。
勝って兜の緒を締めよじゃないけどさ、現状認識が甘すぎるんじゃないだろうか。