鎖国なのか国際化なのか

未だによくわからないジャッジの新基準。
最初聞いた時、そして実際の試合を見た第一印象は最悪。
酷い方向性で、ますます逞しさが失われ、世界からかけ離れていく。
そんなふうに感じた。


ただ、よくよく考えてみると、確かに頷ける部分もある。
特にセットプレー時に激しく相手を掴みあって、リスタートまで
長い間ができることは確かに近年すごく増えたと思う。
マークの相手を捕まえるために手を使うことが日常になってしまっている
部分は確かにある。


ただ、それが顕著に見られるのは主にセットプレーの限定的な場面が
ほとんどである気もする。
インプレーの部分まで必要以上に締め付ける必要性は感じない。
激しいプレッシャーと当たりの中で、正確に素早くボールをコントロールし、
つなぎ、ゴールへ向かう技術。
それは激しさの保証された環境でなければ身に付かない。
ACLを見ても分かるように、ラフな当たりに日本人は極端に免疫がない。
もちろんラフプレーを推奨する気は全くないんだけど、少しぐらい激しい
当たりはあって当然だと思う。
そんなに行儀の良いスポーツじゃない。
むしろそういう激しさを内在することがフットボールの魅力の一部だろう。


まだ判定基準は安定していないし、プレーする側も手探りな部分が多い。
やっぱりもう少し見ないと結論は出せないのは間違いない。
しかし、しっかりときめ細やかに基準を徹底し、上手くゲームの流れの中で
適用できなければ、まるで意味を成さない方向性になりかねない。
世界に目が向く、ワールドカップシーズンだからこそ本当の意味での
世界基準を持ちこまなければ。